人間の脳の約60%は油でできており、40%がたんぱく質でできているそうです。
そのため、良質の油を食事から摂ることが脳を活性化させるためには欠かせないということになりますね。
DHA・EPA(オメガ3系の脂肪酸)が、健康に良いことは知られていますね。
DHAは血液サラサラ、記憶力向上などの効果が期待される脂肪酸で、EPAは脳の情報伝達物質の合成や神経の栄養になる物質を増やすはたらきもあり、うつの予防や改善にも効果を発揮するとされています。
脳内にセロトニンを増やすには、まず土台となる脳の栄養をしっかりと補うことが大切。
そのために、DHA・EPAを効果的に摂ることが必要なのです。
DHA・EPAを食事で効果的に補うには?
DHA・EPAは、次の海産物に多く含まれています。
青魚(サバ、サンマ、イワシ、アジ、ニシンなど)、マグロ、カツオ、ブリ、サケ、イクラ、スジコ、ウナギ、アナゴ
毎日の食事でDHA・EPAを増やすには、これらの魚を食べることが最も身近な方法です。
たんぱく質も摂れるので、脳のセロトニン活性化には相乗効果になります。
刺身や焼き魚、煮魚、缶詰など調理法や食べ方を工夫しながら、無理なく取り入れていくとよいでしょう。
かつお節にもDHA・EPAが含まれているので、一人暮らしで忙しい方でも手軽に補える健康食です。
また、海苔にもEPAが含まれています。
外食が続く時や栄養不足を感じる時は、かつお節やサケ、スジコなどの具入りおにぎりを選ぶのもひとつですね。
α-リノレン酸からDHA・EPAを摂るには?
魚が苦手な方やアレルギーのある方は、α-リノレン酸が含まれる食品を摂るよう心がけるとよいでしょう。
α-リノレン酸を摂ると、体内でDHA・EPAが作られます。
α-リノレン酸が含まれる食品として代表的なのが、亜麻仁油、えごま油です。
ただα-リノレン酸は加熱に弱いので、亜麻仁油、えごま油を摂る時はサラダやおひたしにそのままかけて食べる、納豆や卵かけごはんに混ぜるなど工夫が必要です。
この他、大豆やクルミにも比較的多くのα-リノレン酸が含まれています。
こちらもたんぱく質が豊富に含まれているので、毎日の食事やおやつに積極的に食べるようにするとよいでしょう。
また、最近ではスーパーで売られている食用油にオメガ3入りなどという機能性を謳ったものも登場しています。
ただ、安価なものは遺伝子組み換え作物が使用されている場合がありますので、あまり頼り過ぎずにきちんと成分を確かめて選ぶようにするとよいでしょう。
α-リノレン酸、DHA・EPAといった栄養素は、体や脳のはたらきに欠かせない反面、毎日摂るには手間と工夫が必要になります。
食事では補い切れないという場合はサプリメントも活用するなどして、しっかりと脳の健康を守るようにしたいものです。